ポケモン『 走る!ピカチュー 』ヒミツを探る②
TAKARA TOMYから発売されている『超速ピカチューン』
2つのモーターが搭載され、左右別々に車輪を回して走行するタイプのトイラジ。
前回はピカチューンの解剖を試みた。
今回はピカチューンを操るコントローラを解剖する。
コントローラの分解
1 電池ボックス
電池のフタを先に外しておく。
フタの裏に、これから緩めるビス1本も隠れている。
(+)ドライバーはNo-1。
2 コントローラ筐体
コントローラは二分割パーツで7本のビスでとめられている。
ここには通称「おむずびねじ」と呼ばれる三角形△頭の特殊ビスが使われている。
回すドライバーも専用のモノを使ってゆるめる。
👉ドライバーについて
おにぎりネジとかBenzネジとか呼ばれる△頭の特殊ビス。
対応ドライバーは2.4mm用のY型チップドライバー。
写真⇩ エンジニアのDTY-03
3 ステリングホイール
ステアリングのパーツは二重構造。
操作する外輪リング(黒いプッラスチック)は、引っ張れば外れる。
ステアリングホイールの外径は約31mm。
二分割すると中にステアリングホイールユニットが見える。
黄色のパーツをとめている2本のビスを外す。
奥にはネジリバネが仕込まれている。
ステアリングホイールを右に回せばその分バネが広がり、
ステアリングホイール離せばバネの力で自動的に中央(ニュートラル)に戻る。
ステアリングホイールを左に回した時も同じ。
バネの作用で自動的に真ん中の定位置に戻る動作をする。
中心にある(+)ビスをゆるめて主軸パーツ(黒いプラスチック)を外すと、そのネジリバネが見える。
4 送信機基板
基板の上にあるON/OFFスイッチカバー(黄色)と、基板下部にあるトリムボタンカバー(黄色)を外しておく。
基板は2本のビスでとめられている。
2本のリード線は電池ボックスの極板につながっている。
基板のカタチはコントローラのグリップ型に合わせられている。
幅は約26mmから18mm。
基板の全長は約64mm。
5 ストッロルトリガー
基板をはがすと裏側にはスピードコントロールユニットがある。
2本の固定ビスを外す。
トリガーの指穴は思いのほか小さい。
トリガー型パーツ(黄色のプラスチック)を外すと、2か所にバネが使われている、
黄色いカム状パーツにはコイルバネ、トリガ軸にはねじりバネ。
スロットルトリガーを押し引きしても、離せば元の位置に戻る仕掛けである。
トリガー軸まわりのバネは、あえて分解しないでおくことに。
(取り付けが大変そう)
写真⇩ ほぼ全てのパーツを分解したPikaTuneコントローラ。
基板とリード線を1組として、部品総数は17個。
※ビス類は除く
コントローラの復元
1 スロットルトリガー
スロットルトリガーを元の位置に戻し、ユニットのカバーをビスどめする。
2 ステアリングホイール
ステアリングホイールの裏側、ネジリバネを取り付けて、
主軸パーツを固定ビスでとめる。
さらに黄色のパーツを2本のビスでとめる。
ステアリングホイールの表側、外輪リング(黒色プラスチック)をはめ込む。
3 送信機基板
基板を元の位置に戻しビスどめ。
基板の上のON/OFFスイッチ・カバーをかぶせて、
トリムボタン・カバーも乗せる。
4 コントローラ筐体
黄色のパーツが落ちない様に、そっと筐体を閉じる。
おむすびビス7本を締めて復元完成。
まとめ
PikaTune本体に続き コントローラ送信機も分解してみた。
改めて思うことは、良く出来ているなということ。
少々乱暴に扱われても壊れたりしない頑丈な作り。
それでいて最低限の動きはできるモーター制御とギミック構造。
オモチャ好きな人が設計してるんだろうなと感心させられる。
ピカチューンを分解しながらも考えたが、このミニサイズの受信機+2モーター制御のシステムを何かに転用できないかな、ということ。
いろいろ想像が膨らんでいるところだが、1つ気になるのは送信機のサイズ。
グリップもトリガーも大人の手にはあまりにも小さすぎ。
そこが悩ましいところなのである。