『GoPro VOLTA』連続撮影│充電時間 │レビュー
GoPro HERO10用の最強アクセサリー“VOLTA”。
開封からの初見レビューは ➡ こちら。
標準リチウムイオンバッテリーの1720mAhに対して約2.85倍の4900mAhの電池容量があるという。
実際どうなんだろう?
持続時間と充電時間を実測してみることにした。
VOLTA 仕様
まず電源としてのVOLTAの仕様を再確認。
- バッテリー容量は4900mAh
- 5.3K/30ビデオを4時間以上撮影可能 (標準バッテリーと併用の場合)
- 充電時間が2.5時間 (GoPro Supercharger 使用)
VOLTA 撮影テスト
まずVOLTAの連続撮影時間を試してみる。
1 撮影テストの準備
前回 ENDUROバッテリーの撮影時間テストでも使った空冷ファンと、その気流(風速)を監視するための風速計も用意。
VOLTAは当然、満充電してスタンバイ。
2 カメラ設定
- 動画モード「4K 120fps」
- 手振れ補正「Hyper Smooth」
- Bluetooth「オン」
- スリーブカバー「なし」
- 温度湿度「気温28℃、湿度50~55%」
- 冷却送風「1.2~1.3m/s」
屋外で歩きながらの撮影を想定し、人が歩く速度の平均4.5Km/hを風速に換算、
1.2~1.3m/s前後の風をHERO10カメラに当てながら室内撮影する。
3 動画撮影
撮影スタート。
VOLTA内蔵バッテリーのみの実験なので、HERO10内にはバッテリー無し。
30分が経過。
バッテリーステイタスLEDを確認すると点灯は3つだけ。
まだ30分超なのに、バッテリーが41~60%まで減っていることを示している。
60分が経過。
VOLTAのバッテリーステイタスLEDは3つのまま。
90分が経過。
VOLTAのバッテリーステイタスを確認するとLEDが2つ点灯。
バッテリー残量は21~40%に。
100分が経過。
VOLTAのバッテリーステイタスのLED点灯は1つになった。
バッテリー残量 1~20%の状態。
118分が過ぎたところで「バッテリー残量が少なくなっています」の表示。
GoProの電源は自動的にオフになった。
改めて確認すると、バッテリーステイタスLEDは赤色の点滅。
1%未満を示していた。
結果「4K 120fps」「手振れ補正ON」での連続撮影時間は 1時間58分だった。
ちなみに、送風のお陰?で高熱に因るシャットダウン現象は1度も起きなかった。
VOLTA 充電
つぎにVOLTAへの充電時間を計ってみる。
1 充電テストの準備
充電器はGoPro公式アクセサリーのSuper Charger。
USB-CケーブルもGoPro公式のもの。
他にUSBマルチメータTC66とストップウォッチも用意。
2 充電
充電を開始。
バッテリーステイタスLEDの1つ目が点滅を始める。
USBマルチメータは、電圧4.89V、電流2.6A、12.7Wを示している。
10分が経過。
充電量は432mAh、4900mAhに対してまだ約0.08%。
30分が経過。
充電量は1035mAh、4900mAhに対して約21%。
40分が経過。
バッテリーステイタスLEDの2つ目が点滅を始める。
充電量は1315mAh、4900mAhに対して約26%。
50分が経過。
バッテリーステイタスLEDの3つ目が点滅を始める。
充電量は1599mAh、4900mAhに対して約32%。
60分が経過。
充電量は1888mAh、4900mAhに対して約38%。
80分が経過。
バッテリーステイタスLEDの4つ目が点滅を始める。
充電量は2478mAh、4900mAhに対して約50%。
90分が経過。
充電量は2771mAh、4900mAhに対して約56%。
117分が経過。
バッテリーステイタスLEDの5つ目(最後)が点滅を始める。
この時の充電量は3289mAh、4900mAhに対して約67%。
145分が経過。
充電量は3552mAh、4900mAhに対して約72%。
156分が経過。
ここでバッテリーステイタスLEDが5つとも全点灯になった。
全点灯は充電終了のサイン。
USBマルチメータ上の充電量は3601mAh、4900mAhに対して約73%。
まとめ
1 連続撮影について
VOLTAの内蔵バッテリーは公表値で4900mAh。
標準バッテリーが1720mAhなので、およそ2.84倍の容量になる。
この電池容量で、実際どのくらい連続撮影が出来たのか?
過去記事で『Enduroバッテリー撮影時間テスト』をおこなっている。
この時、比較のため検証した”標準バッテリー”の撮影時間は35分だった。
これから単純計算すると、VOLTAの持続時間は35分×2.84倍=99.4分と予測できるが、今回の実測では2時間弱の118分の連続撮影ができた。
なかなか優秀といえる。
「5.3K/30ビデオを4時間以上撮影可能」という公式説明の半分しかないのでは?
と最初は疑問に思ったのだが、2つミスリードしそうな点がある。
1つめ、この「4時間」が”連続撮影時間”とは書かれていない。
おそらく、撮ったり止めたりの小間切れ使用を想定しての時間とおもわれる。
2つめ、「4時間」がカメラ側バッテリーを併用しての”合計時間”だということ。
VOLTA単体で4時間も持続するわけでは無い。
これを踏まえて合算すると、HERO10に標準バッテリーを入れた場合、
VOLTA1時間58分+標準バッテリー35分=2時間33分の連続撮影ができる。
またENDUROバッテリーを入れた場合なら、
VOLTA1時間58分+ENDUROバッテリー52分=2時間50分の連続撮影ができる。
※いずれも予測値
2 充電時間について
VOLTAの内蔵バッテリーを空っぽ(1%未満)にして充電に臨んだ。
残量を1%%とするなら、99%分=4850mAh充電できるはずなのに、今回のUSBマルチメータ計測では3600mAh台で満充電サインが出た。
なぜか?
ここでちょっと悩んでしまった。
計測ミスかもしれないので、もう一度、改めて空から充電しなおしてみたところ、161分で満充電に。
公表値が約2時間半とのことなので、時間的にはぼその通り。
ただマルチメータでの充電量は3652mAhだった。
4900mAhに対しては約74%、1回目と大差はなかった。
この誤差?がちょっと気になるところ。
何度試しても、USBマルチメータ上では3700mAh~台どまり。
試しにその後も放置充電(0.05A)にしてみたところ、マルチメータ上で4000mAhまで上げることもできたが、9時間22分かかった。
結論。
これはもうVOLTA側の問題というより、USBマルチメータ側の理由で1000mAhの誤差が出てるとしか想えない。
壊れているのか、元から不正確なのか・・・。
いずれ別のUSBマルチメータ用意して再検証してみようと思う。
まとめ感想
謳い文句の通りの結果は出なかったが、標準バッテリー約2.8個分の容量があることは確かだった。
HERO10カメラに満タンのENDUROバッテリーを装着しておけば、VOLTAと連携して約2時間50分も連続して動画を撮影できる。
高熱を避けて小間切れ撮影なら、たぶん3時間超は確実。
充電時間も2時間半、十分に実用レベルである。
もしVOLTAを持たずに3時間の撮影をするなら、標準バッテリーなら5-6本、ENDUROバッテリーでも4本は電池交換をしなきゃいけない。
その手間が省けるだけでもVOLTAのバッテリー容量はありがたいのである。