『エー・アンド・デイ AD–5634』設定│SDカード │レビュー
前回の『“A&D AD-5634 デジタル温度計” 使い方#1 』の続き。
今回は「SDカードへのデータ保存と内蔵時計の設定」をする。
AD-5634 内蔵時計
はじめに、AD-5634の内蔵時計の時刻合わせをする。
時間はPC時計の情報を利用するので、下記の手順でPCとリンクさせる。
手順① 時刻合わせプログラム「RTC_Setting.exe」を用意する。
製品には「RTC_Setting.exe」ソフト入りのCD-ROMが付属しているが・・・
今時CDドライブを用意するのも面倒くさ過ぎる。
なので、A&D社のサポートページからダウンロードした方が早い。
ダウンロードは ➡ こちら。
手順② ダウンロードした「RTC_Setting_Software_C2103000100.zip」を解凍。
手順③ デスクトップ上に「RTC setting Software」フォルダが形成される。
手順④ フォルダ内の「EXEcute」ファイルをクリックして 「はい」を選択。
手順⑤ 「Settting SD-Cards RTC data」というソフトが開く。
手順⑥ ここでPCとUSBケーブル(A↔mini-B)を用意。
手順⑦ ウインドウの「STEP1」に従いAD-5634とPCをUSBケーブルで繋ぐ。
手順⑧ 「STEP2」に従いAD-5634の電源をオン。 ※トリガーを1回引く
ウインドウ内の表示が「Device is connected (青字)」に変わる。
手順⑨ ウインドウ内「Set Data and Time」をクリック。
すると、グレー色で「Setting…」に変わり、Timeデータの更新が始まる。
手順⑩ 約8秒で「Setting RTC data is OK!」と出て設定が完了。
手順⑪ ウインドを閉じて終了。
ここまでサクっと進めれば2-3分。
AD-5634 データ保存
microSDカード
AD-5634では本体内メモリに24個の測定データを記録できる。
だた、電池を入れ替えたりすると全てリセット=消去されてしまうので、データを後まで保存管理しておきたい場合は、別途SDカードが必要になる。
使用できるのは micro SDHC 4GB~32GB。
仕様書によれば8GBカードで約251,658,240データを保存できるとのこと。
※ 製品にもオマケ同梱されている(期間不明)
1.micro SDカードの準備
本体側面のコネクタカバー(黄色ゴム製)を開けるとポートがある。
ここにmicro SDHCカードを挿入する。
micro SDHCカードはFAT32形式のフォーマットされていること。
保存データは「CSVファイル」にて記録される。
写真⇩ 取扱説明書の抜粋
2.microSDカードへ保存
手順① コネクタカバーを開けて”LOCKスイッチ”を●側(保存可)にセット
手順② 測定モードは通常の「E」。
手順③ 測定スイッチ(トリガー)を引いて温度を計る。
手順④ トリガーを引いた回数だけ温度が次々計測され、データも自動的記録される。
3.記録の呼び出し
計測が終わったらデータを確認する。
ただし・・・
SDカードに保存された記録データ集はPC上でしか表示されない。
AD-5634の液晶画面では確認不可。
これはちょっと不便である。
しかも・・・
①一度 micro SDカードをサーモメータ本体から抜き、
②PCのSDカードスロットに挿し替えるなどして読み込み、
③EXCELで閲覧する、
という手間がかかる作業になる。
写真⇩ 取説にある例
フォルダは年>月>日付のよって分類され、その中にCSV形式で保存されている。
クリックと自動的にEXCELが立ち上がり、ワークシートとして閲覧できる。
まとめ
前回の『A&D AD-5634使い方』#1、 そして今回の#2までのまとめ。
使用感
1.良いところ
1つめ。
距離(D):範囲(S)が60:1なので、数メートル離れていてもスポット測定ができる。
2つめ。
一時的だが24個データを記録できるメモリ機能がある。
3つめ。
液晶画面が大きめでバックライトも明るく視認しやすい。
4つめ。
トリガーを引かなくても計れる連続測定モードがある。
5つめ。
メモリ機能とは別に外部ストレージ(microSD)を使用できる。
2.良くないところ
1つめ。
内部メモリのデータや同期させた時計データが電池交換で消えてしまう。
2つめ。
本体の時計調整のためにはPCとUSBで有線接続しないといけない。
➡ PCとBluetoothリンク時に時計合わせできるようにしてほしい
3つめ。
24データを保存できるのは良いが毎回MODEボタンを何度も押す操作が面倒過ぎ。
➡ メモリ入力専用ボタンが必要
4つめ。
USBポートがあるのに時計合わせしかできない
➡ PCへデータ転送ができない
5つめ。
microSDカードに保存したデータを本体の液晶画面で確認できない
➡ 本体でも見たい
6つめ。
レーザーマーカを多用すると電池持続時間がかなり短い。
➡ LiPoなど充電式電池にしてほしい
7つめ。
受光レンズ部にカバーもなく本体も防水防塵じゃなく取り扱いに気を使う。
➡ 受光開口部にカバーがほしい
まとめ感想
内部メモリと外部メモリ(SDカード)に多くのデータを保存できるのは良い。
しかもPCへのデータ転送方法がが「microSDカードの抜き挿し一択」というのは致命的とも思える欠点…。
今時はマルチメータなど計測機器でも、Bluetoothで無線リンクするのが一般的。
次期モデルでは(オプションでもいいので)是非ともBluetoothを可能にしてほしい。
またせっかくUSBポートがあるのだから、PCとリンクして有線でもデータ転送できるようにもしてほしい。
その際は是非ともUSBーC端子で。
絶滅寸前のmini-Bは不便で困る。
といろいろ文句(希望)を並べたけど、ちょっと使いの家庭用ならまぁ十分な性能。
無線式のモデルが出てくるまでは主力で使っていきたいと思う。