hpデスクトップPC『ファン RGB 化計画』換装│設置│レビュー
hpデスクトップPCを買って残念な部分の1つが付属のLED。
色やパターンの自由度が無く単調な照明しかできない。
そこで「CORSAIRを導入」してこの問題を解決する。
hpデスクトップPC コマンドセンター
サイトパネルが透明ウインドウになっていて中が見える仕様のPC。
その窓がウリでWEBカタログ上でも内部をそこそこキレイに写した画像を見せている。
ゲーミングPCの名の通り、LEDの色彩や発光パターンなど「自由なコントロール」ができるものだと信じていたのだが・・・
実際は違っていた。
hpにはコマンドセンターと称するアプリがインストールされていて、LEDの調光をコントロールできることになっている。
しかしこの『コマンドセンターのLEDコントロール』があまりにも不出来。
きめ細かいグラデーション色調や照度を変えることなど不可。
決められたパターンを繰り返す”テーマ”を選ぶくらいしかできない。
デフォルトのLED
ケースには3か所のLEDが組み込まれている。
1)正面に仕込まれた四角い◇“パネルライン”
2)ケース内部の四辺に貼られ“LEDテープ”、そして
3)グラフィックボードGeFORCE にある “Xマークロゴ”
写真⇩ OMEN-XのLEDコントロール画面
GeForce RTXの“X”ライン ※GEFORCEのロゴは白色で固定
正面パネルのLEDとGeForceのLED は hpマザーボードのI/Oに直結しており、これを外部から制御することは難しい。
なので、せめてPCケース内のLED照明と 3か所のファンをRGB化することを考えた。
写真⇩ 正面パネル裏面の様子
Corsair RGB化 計画
いろいろ調べて行きついたのが『CORSAIR』LED/RGBシリーズ。
換気ファンのみならず、LEDテープ、CPUクーラー、RAMメモリ、電源etc、ケース内のパーツなんでもピカピカ出来てしまうオプションが多数ラインアップされている。
1 Corsar RGB PWM FAN
まず交換したのがRGB仕様のファン。
1.LL120 RGB 120mm 3pack

©CORSAIR
ファンの本体色はブラックだが、ファンの羽根は乳白色。
『Lighting NODE Pro』というRGB機器を制御するBOXが付属している。
写真⇩ 真ん中のファンの上に写っている 小さな黒い箱がそれ。
2 Corsair RGB LEDライティング・テープ
1.CORSAIR RGB LED Lighting PRO
チップLEDが一列に並べられている LEDストリップテープが4本入っている。
1本にLEDチップが10個、テープ透明部分の長さは約28cm(ケーブル含まず)。
1本だけ使うこともできるし、2本~4本を使うこともできる。
複数を使う場合は、ストリップ同士を直列につないでいく。
この製品には制御コントローラは付属しておらず、上記3packファンに同梱されている『Lighting NODE Pro』につないで使うことになる。
RGBコントーラ(Lighting NODE Pro)が付属したセットも販売されている。
2.Lighting NODE Pro
CorsairのRGB機器シリーズを点灯させるには Lighting NODE Pro または Commander Pro のようなRGBコントローラが必要となる。
『Corsair LL120 RGB PWM FAN 3-PACK』のセットには、Lighting NODE Proが付属している。
LEDテープも、このRGBコントローラで発光させることができる。

Ⓒ CORSAIR Lighting NODE Pro
3.CORSAIR Commander Pro
Lighting NODE Proの上位機種として Commander Pro がある。
Commander Proは、RGB/LED制御だけでなく、iCUEソフトウエアを介して、各ファンの回転数、PSUの監視、CPUやメモリなどの温度管理などができる。

Ⓒ CORSAIR Commander Pro
Commander Proは後に、CORSAIR iCUE COMMANDER CORE XT に進化している。
Corsair RGB化 作業
1 hp デスクトップ既存ファンの確認
PCケースには3つの既設ファンがある。
1つめは正面にある吸気ファン。
AVCというメーカー製で120mm径×25mm厚。
2つめは背面にある排気ファン。
吸気ファンと同じ機種で120mm径。
3つめはCPUクーラーのラジエータ用ファン。
同じく120mm径だが、これだけ厚みがあって37mm。
これら3つのファンを、全てRGB制御のLEDファンに交換していく。
2 ファンの換装
1.吸気ファン
正面パネルに4つのブロックがり、そのうち左側のマス裏に吸気ファンがある。
交換自体は簡単。
正面パネルを外し、防塵フィルターも外すと取り付けネジが見える。
これらを緩めてファンを外しCORSAIR LL120を同じネジで固定する。
2.排気ファン
背面パネル左側のマス裏、ちょうどストレージベイの奥に排気ファンがある。
この交換作業はかなり面倒だった。
排気ファンはマザーボードの裏側(ケースの奥)に位置しているのだが、ケース背面にはメンテ用の扉がない。
なので交換作業は表から。
グラボを外し、水冷ユニットを外し、マザーボードまで外さないとアクセスができない。
なんとも使い勝手の悪い設計である。
3.マザーボード取り外し手順
1)グラフィックボードを外す
まず一番手前にあるグラフィックボードを外す。
2)水冷ラジエターファンを外す
本来ならマザーボードを外す場合はCPU冷却マウントも外すべきかも知れないが、面倒なので手を抜いてラジエターファンをぶら下げたままの状態で作業。
3)マザーボードをずらして作業スペースを設ける
マザーボードは、固定ネジを取ってマザーボードを横ズラしすると外せる。
覗くとその裏側奥に排気ファンが見える。
この隙間から手を差し込んでファンを交換しないといけない。
4)ファンを交換
排気ファンのネジは外側から回すことができる。
4.CPUクーラーのファン
簡易水冷のラジエターを冷やすためのファンは 37mm厚になっている。
通常のファンより厚手タイプである。
しかしCorsairの3個パックのファンは全部25mm厚。
37mmから25mmにしたら性能は落ちるのだろうか?
と悩んだが「25mm厚にして問題が起きた」という記事を見かけないので、たぶん大丈夫だろう。
5.LEDテープ
ついでに、後々に作業する予定の 初期状態のLEDテープもここで外す。
LEDテープの先端はマザーボード裏のI/Oパネルに接続されている。
なのでマザーボードを外したこのタイミングで、奥に手を入れてコネクタを抜く。
3 LEDストリップ・テープの換装
まず元のLEDテープを観察。
元LEDテープは2本組み。
長い方は約30cm、短い方は約13cmだった。
このhpデスクトップPCのケース内寸は、横約 37cm×縦約 33cmの四角形。
Corsair LED Lighting ProのRGBテープ1本の長さは約 30cm。
さらに前後に接続ケーブルが約 10cmあるので計40cmほどなので、ケース四辺をカバーできる。
4本のRGBストリップ・テープはコネクタ接続で”直列”につないで使う。
全てつながったテープの一端だけを『NODE Pro』のコネクタにつなぐ。
反対側の端はどこにもつながずそのままでOK。
4 NODE Pro と RGB FAN HUBの設置
『Lighting NODE Pro』 をPCケース内面の右壁に設置した。
『RGB FAN HUB』(FAN 3packに付属のハブ)をPCケース内面の上部に設置。
5 NODE Pro と RGB FAN HUBの配線
実はこれが一番ややこしくて手間がかかる作業だった。
まず『NODE Pro』を動作させるためにSATA電源×1 と USB接続×1が必要。
さらに『RGB FAN HUB』にもSATA電源×1 つ必要である。
この2口のために、マザーボード奥のSATAケーブル予備コネクタを引っ張り出して、選り分けながら配線しなければならない。
1.RGBケーブルの配線
LL120を見るとリード線が2本出ているのが判る。
右側の線は動力用 で、マザーボード上の各ファンコネクタにつなぐ。
左側の線はRGB用で、 『RGB FAN HUB』コネクタにつなぐ。
ファンNo(ナンバー)を任意で決めて、コントローラ上で分かりやすいよう記しておく。
後にCorsairの iCUE というRGBコントロールソフトを使う時にこの「ファンNo」で管理する。
『NODE Pro』には2つのチャンネル(FANグループとかSTRIPグループ等)をつなぐことができる。
今回は、CH-1をRGBファンHUB、CH-2をRGBストリップテープにした。
配線処理はほんと時間のかかる作業。
しかし、ここでどう束ねるかが大事。
配線ゾロゾロワケワカメ、狭い空間でパズルを組むような疲労度だが、キレイにまとめれば見た目がスッキリする。
2.FAN電源ケーブルの配線
各ファンの電源は、マザーボード上の元ファンのピンコネクタにそのまま代替する形で差し込んでおく。
これで配線作業は終了。
Corsair RGB化 点灯式
点灯具合を順にチェックしていく。
正面パネルの外から見た吸気ファン。
背面パネルから見た排気ファン。
CPU簡易水冷クーラーのファン。
そしてケース内を照らすRGBテープ。
全体の様子。
まとめ
FANの換装は背面の排気ファンを除き、それほど難しい作業ではなかった。
しかしその周りの配線をまとめる処理作業には結構な手間がかかる。
本来はこんなに疲れるものではないはず。
手間がかかった理由はPCケースのせい。
グラフィックボード、水冷ユニット、マザーボードまで外さないと奥側にアクセスできないという、筆級の作業性の悪さである。
もうすでにこのモデルはオワコンになっているが、ただデカくて目立つだけ、メンテナンス性に欠ける故に不人気だったのかも知れない。
でもhpのPCは嫌いではない。
次期以降のモデルではメンテナンス性とLEDコントロール系を大いに改善してもらいたい。