GoProアクセサリー『Shorty』+ Quick Mount 改良 レビュー
GoPro HERO10を導入して、少し揃えたアクセサリー。
その中でもたぶん一番よく活躍しているのがSHORTY。
ミニ三脚にもなる手持ちグリップである。
写真⇩ 右下端
小さくて軽くて携帯に便利なのだけれど、ちょっと不便なところがある。
そう、SHORTYには”クイックリリース・マウント”が装備されていないのである。
今回はこの弱点を何とかする計画。
クイックリリース化計画
クイックリリースしたい理由
標準スタイルのSHORTYは、HERO10のマウントフィンガーに直接サムスクリュー(ボルト)で取り付ける仕様になっている。
しかしちょっと使い勝手が悪い。
なぜならカメラの着脱がやや面倒だから。
他のマウントに移したい時など、一々ボルトを外さないといけない一手間がかかる。
じゃあクイック用のマウントを取り付ければいい!
ということで、SHORTYのクイック化を幾つか試してみることにした。
クイックリリースマウント 3案
考えた案は以下の3通り。
- アルミ製マウントアダプター (3rdパーティ)
- 公式クイックマウント+フィンガー (GoPro純正品パーツ組)
- 公式クイックマウント+1/4″変換アダプター (GoPro純正品+3rdパーティ)
1 アルミ製マウントアダプター
1つめの手段は、社外品のクセサリーを使う方法。
1.アダプター 外観
上面はクイック用マウント+下面はマウントフィンガーの一体成型。
使う場面がありそうな便利パーツだと思うのだが、
残念ながらGoPro純正には同等の商品が無いのが現状。
大きさは49.5mm×39.7mm。
高さは約30.0mm。
ベースの板厚は約3.0mm。
重さは21.6g。
アルミなのでズッシリ感がある。
2.アダプター 取り付け方
まずSHORTY側にサムスクリューで取り付ける。
次に、HERO10のクイックリリース・バックルを挿し込む。
硬い、というウワサもあったが問題なく装着できた。
3.アダプター 装着後の外観
SHORTYをハンディグリップスタイルにしたときの様子。
クイックバックルは、チェストマウントにも使えるロングタイプ(長い方)。
ロングタイプはHERO10のチルト角度の余裕が大きい。
SHORTYのエレベータポールを最長にしたときの様子。
SHORTYを三脚スタイルにしたときの様子。
マウントを水平、カメラを垂直にするとちょっと不格好。
SHORTYが軽量なこともあって、頭(カメラ)が重いアンバランス状態でもある。
4.アダプター 装着後のサイズ
4-1)ハンディグリップ状態のSHORTY
HERO10トップから脚の先端までの長さは208mm。
エレベータポールを最長にすると319mm。
4-2)三脚状態のSHORTY
HERO10トップまでの高さは191mm。
写真⇩ エレベータポール2段分を伸ばした例
全装備の重さは233.5g。
2 公式クイックマウント+フィンガー
2つめの手段は、公式アクセサリーのみでクイック用マウントを組む方法。
以下の2つのアクセサリーからパーツ取りをする。
1.公式トライポッドマウント
まず用意したのが、GoPro公式アクセサリー”TRIPOD MOUNTS“。
開封すると3点のパーツが入っている。
① ミニサイズのトライポッド
② 三脚用1/4″ネジ穴がついた トライポッドアダプター
③ 三脚用1/4″ネジ穴がついた クイックリリースマウント
ここで使いたいのが ③1/4″ネジ穴つきのクイックリリース・マウント。
GoProのロゴが入っているのがポイント。
上面はもちろん、クイックリリース対応。
下面は、カメラ三脚1/4インチのネジ穴。
大きさは49.5mm×40mm。
厚みは約18mm。
重さは16.8g。
2.公式リプレイスメント
もう1つのパーツ、修理部品のFOLDING FINGERS。
カメラ本体についている折りたたみ式マウントフィンガーの、公式スペアパーツ。
大きさは19.8mm×15.4mm×20.2mm。
重さは7.2g。
ちなみに、パッケージには「HERO8用」とあるがHERO10にもピッタリ。
3.公式クイックマウント+フィンガー 組み立て方
この2つを組み合わせて、純正品のみでクイックリリース・マウントを作る。
そう考えていたのだが…
この2つをくっつける方法に悩んでいて未だに良策が見つからない。
エポキシパテや接着剤を使うような無粋な方法は論外。
ビスやボルト式にして、外せば元に戻せる方法を模索しているんだけど・・・
どれもこれも上手くいかない。
というわけで、保留中 m(__)m
4.公式クイックマウント+フィンガー 組立後の外観
右が完成予想形。
なにか良い方法はないかな。
3 トライポッド1/4ネジ変換アダプター
最後は、純正クイックマウントと1/4ネジ変換アダプター(社外品)を組む方法。
1.1/4ネジ変換アダプター 外観
FEICHADというブランドの製品。
本体はアルミ製。
ローレット(グレーのツマミ)があり、1/4ネジを指先で締められるタイプ。
台座とネジが分離しているので、パン方向にもカメラ角度を変えられるのが特徴。
下部は、HERO10カメラのマウントフィンガーと同サイズ。
直径は約24.0mm。
長さは約32.0mm。
重さは16g。
2.1/4ネジ変換アダプター 組み立て方
2-1)マウント部分の組み立て
マウント下面のネジ穴に 1/4ネジ変換アダプターを締め込む。
ローレットがあるので、指でも十分に締め込める。
より強固にしたい場合、付属のアーレンキー(六角レンチ)を穴に挿し込みテコ原理で増し締めすることも可。
2-2)三脚部分の組み立て
純正マウント+1/4″変換アダプタを、SHORTYに取り付ける。
組みあがったクイックリリース・マウント付きのSHORTY。
側面には、GoProのロゴ。
これがイイ。
そしてHERO10をクイックリリース・マウントに装着する。
3.1/4ネジ変換アダプター 組立後の外観
SHORTYをハンディグリップスタイルにしたときの様子。
SHORTYのエレベータポールを最長にしたときの様子。
SHORTYを三脚スタイルにしたときの様子。
SHORTYのエレベータポールを最高にしたときの様子。
4.1/4ネジ変換アダプター 組立後のサイズ
4-1)ハンディグリップ状態のSHORTY
HERO10トップから脚の先端までの長さは228mm。
エレベータポールを最長にすると339mm。
4-2)三脚状態のSHORTY
HERO10トップまでの高さは208mm。
エレベータポール3段分を全て伸ばした高さは319mm。
総重量は244.5gになった。
5.SHORTY+1/4″変換アダプタ+クイックマウント 使用例
5-1)グリップスタイル
5-2)セルフィスティックスタイル
5-3)トライポッドスタイル
まとめ
1 使用感
「SHORTYをクイックリリース化したい」という目的の今回。
3通りの方法を試した結果は以下の通り。
1位 🥇
カンタンなのは断トツで1番の”アルミ製マウントアダプター“。
理由はなんといっても加工一切なしで、買ってポン付けのお手軽さ。
2位 🥈
純正クイックリリースマウント+”1/4ネジ変換アダプター”。
理由はマウントにGoProロゴがあること。 (ここ、大事)
また1/4″ネジが独立していることで「パン方向」にカメラを振れるのも◎
3位 🥉
純正クイックリリースマウント+”純正マウントフィンガー“。
全て純正パーツの組み合わせなので、一番期待している組みあわせ。
しかし加工に手間がかかる・・・ ➾ 保留中
それが解決できれば、1位にしたいところ。
2 アルミ製アダプターの硬さについて
1つ気になるのは、1位の”アルミ製アダプター”で見聞きするレビューについて。
「はめ込みが硬い」「バックルが削れる」という声があったりする。
個人的には許容範囲かなとも思うのだが、言われてみれば気にもなる。
なので、ちょっと調べてみた。
もしかして製品の加工が狭いのかな?と思い、ノギスで計測してみた。
写真⇩ 3wayスティックのマウント部
写真⇩ アルミ製アダプターのマウント部
結果、純正品の間口は2.83mm、アルミ製の間口は28.7mm。
つまりアルミ製アダプターの方が0.5mm広い=余裕があることが判る。
広いのに?
なぜアルミ製アダプターの方が硬いのか。
挿し込み口を観察してみると、クイックリリース・バックルの爪の角には削れた跡がある。
(10回以上の着脱をしている)
純正クイックリリースのマウント内側にも、擦られたような跡が残っている。
対して、アルミ製アダプターのマウントの内側。
10回以上の着脱をしても傷はほとんどついていない。
ということからの推論。
純正品のバックルとマウントはどちらもプラスチック製。
なので素材の弾性があるし、着脱を繰り返すと、お互いがちょっと削れることで「あたり」が付き、柔らかく感じるのではないか?と想われる。
しかしアルミ製にはプラスチックほどの弾性はない。
また相手のプラ製バックルに削られて「あたり」が付くことも少ない。
その差が「硬い」という感触に繋がっているのかも知れない。
まとめ感想
意外にも使うシーンの多い、この変換マウント。
GoPro公式アクセサリーとして欲しいところが、現状無いものは仕方ない。
大きさも重さも、一番シンプル軽いこの”アルミ製アダプター”。
素材も硬さも判ったうえで使うなら、現時点では最強アイテムだと思う。