光回線『コミュファ メッシュWi-Fi』オプションメニュー│レビュー
工作室に10G回線を引く計画の第二弾。
前回コミュファ光の10G回線を導入。
過去記事は ⇒ こちら。
コミュファ光の追加オプション『メッシュWi-Fiメニュー』でネットワーク環境を作ってみた過程と結果について。
コミュファのメッシュWi-Fi
メッシュWi-Fiの噂を聞いていても「お金を掛ける価値が?」と半信半疑だった。
そこにコミュファのキャンペーン。
「回線契約と同時に申し込めば〇か月は無料」「その後も解約OK」
とあったので、それならと試してみることにした。
メッシュWi-Fiの基本
1 メッシュWi-FiとWi-Fi中継器の違い
メッシュWi-Fiをおさらいすると複数のWi-Fi機器を使って通信エリアを拡張するシステムのこと。
無線LANの電波状況を改善するため過去のWi-Fiでは子機(中継機)を増設したりしていた。
その際は親機と子機は別々のSSIDを持っていたため、境目などで繋ぎ直す手間がかかった。
写真⇩ メッシュWi-Fi(上)と従来中継機(下)のイメージ図

©コミュファ
メッシュWi-Fiは複数の機器を連携して1つのネットワーク環境を作る技術。
なのでスマホなど移動しながら使う端末でも繋ぎ直すことなく接続を維持することができる。

©コミュファ
2 メッシュWi-Fiの特徴
1.おすすめ対象
・ 屋内にネットが繋がりにくい場所がある
・ スマホなどを移動しながら使うと不安定になる
・ Wi-Fiにつなぐ端末機器が多くある
2.メリット
・ ネットワークのエリアを拡大できる
・ 一部に障害があってもカバーされる
・ 多くの端末が接続しても通信が安定する
3.デメリット
・ メッシュWi-Fiに対応した機器が必要(初期投資)
・ 機器ごとに名称やパスワードの変更ができない
・ 機器の電気代(+レンタルの場合は月額)がかかる
※コミュファ公式より一部抜粋
メッシュWi-Fiは多くの回線事業者のオプションにある。
たいていは有料レンタルなのだが、自分で対応ルータを購入すればDIYで環境はつくれる。
回線事業者の機器でなくてもよいし、契約と同時でなくても後から追加することも可能。
あえて回線契約と同時の利点をあげるなら、「〇〇か月無料」といったキャンペーンでお試し運用ができることと、その間サポートを受けられること。
メッシュWi-Fiの機器
1 無線ルータの概要
今回は光回線の契約と同時に申し込んだ「メッシュWi-Fi」メニュー。
光回線の工事は数か月後だったのだが、メッシュWi-Fi用ルータは工事1か月前に送られてきた。
機種はバッファローのWi-Fiルータ “WSR-320AX4S”。
通常のWi-Fiルータとしても評判の良い一般市販品。
色はホワイトが送られてきた。
1.外観
丸っこいかわいいデザイン。外部アンテナはないタイプ。
メタリック調がカッコイイBUFFALOのロゴ。
SSIDなどの情報は左側面に。
どーんと貼られた「コミュファレンタル品」のステッカーもワンポイント。
スタンドも丸いデザイン。
2.サイズ
大きさは160mm×160mmの角丸な正方形。 ※ボタン突起含まず
厚さは約38mm。
スタンドをつけた全高は約168mm。
重さは391.5g。 ※ステッカー保護フィルム込み
本体と付属品の全観。
3.説明書
コミュファ公式ページのメッシュWi-Fi設定ガイドは ⇒ こちら。
そしてBUFFALOのパッケージに付属の説明書。
2 無線ルータの接続
コミュファ「メッシュWi-Fi設定ガイド」をもとに、ホームゲートウェイと接続する。
1.本体スイッチの設定
図に従って背面にある黒いスライドスイッチを「MANUAL」と「WB」にする。
※WBは「ワイヤレスブリッジ」の意
なおBUFFALOルータ(WSR-3200AX4S)のLAN最大速度は1Gbpsとなっている。
WSR-3200AX4Sの仕様書は ⇒ こちら。

©BUFFALO
2.電源ON
ACアダプタのコードを挿すと自動的に電源ONになる。
メッシュWi-Fiは無線なので付属品のLANケーブルは使わない。
3.WSPの接続
コミュファ「メッシュWi-Fi設定ガイド」をもとにWSP操作をする。
※WSPは「 Wireless Fidelity Protected Setup」の意
①ホームゲートウェイ本体の「WPS」ボタンを約3秒長押し
②POWERインジケータLEDが緑/橙の点滅するのを確認
③BUFFALOルータ正面にある「AOSS」赤ボタンを約3秒長押しすると
④BUFFALOルータ正面にある「WIRELESS」LEDが緑点滅しWSP設定中となる
⑤ホームゲートウェイ本体のPOWERインジケータLEDが橙点灯すれば接続成功
⑥BUFFALOルータ正面にある「WIRELESS」LEDが緑点灯になる
4.SSIDの確認
実はこの次の段階でミスをしてしまった。
1)PCでのWi-Fi設定
BUFFALO付属のセットアップガイドによれば、SSIDは「Buffalo-A-0380」または「Buffalo-G-0380」とある。
しかしこのSSID名がWi-Fi設定画面に表れない・・・(・・?
表示にあるのはBuffalo-G-A040-2?? これは他所の機種。
改めて本体の表記を確認、やはり「Buffalo-A-0380 または Buffalo-G-0380」。
数回やりなおしても「***A-0380/G-0380」の表示はなく、ダメもとでG-A040に本体記載の暗号化キーを入力するもやっぱり無理。
本体裏にあるリセットボタンを押して電源を入れなおして再挑戦してもダメ。
・・・しばらく悩んだ・・・。
そして大きな勘違いをしていることに気づいた。
2)メッシュWi-FiのSSID
コミュファが来る前、従来ルータで親機+子機(中継機)を使っていた。
中継機なので別のSSIDを持っていて追加するたびに設定しなおしていた。
今回のBUFFALOルータも、同じように「中継機」扱いして設定しようとしていた。
これが間違っていた。
よく読めばコミュファ光のメッシュWi-Fi設定ガイドにちゃんとその記載があった。
このBUFFALOルータをメッシュの子機として追加しても、PCに表示されるSSIDは親機にあたるホームゲートウェイ(F5684)のSSIDのまま表示され、親機+子機で使用できるということである。
これは「初メッシュあるある」かもしれない。
もしかしたら同じような勘違いをしてしまう人もいるかもしれないので注意して頂ければと思う。
(そんな人いないか)
メッシュWi-Fiの速度
気になるWi-Fi速度を測ってみる。
1 ホームゲートウェイF5648のみ
BUFFALOメッシュWi-Fiルータを繋ぐ前、ホームゲートウェイのみの速度を測っておく。
ホームゲートウェイは1F、PCは2F。
ホームゲートウェイ~PCの距離は直線では5m、迂回距離で12mくらい。
1.コミュファスピードテスト
※本Wi-Fi速度測定はご利用端末と速度測定サーバ間で計測(コミュファ抜粋)
2.FAST.COM
2 F5684 + WSR-3200AX4S
次にBUFFALOメッシュWi-Fiルータを繋いで測ってみる。
1.ホームゲートウェイ直近
まずはホームゲートウェイ機のすぐ横にBUFFALOメッシュ子機を置いた場合。
1)コミュファスピードテスト
2)FAST.COM
2.1F階段下
ホームゲートウェイとPCの中間にあたる1Fの階段下。
PCとの距離は5m、ホームゲートウェイとの距離は3mくらい。
1)コミュファスピードテスト
2)FAST.COM
3.2F廊下奥
PCとの距離は5m、ホームゲートウェイとの距離は10mくらい。
1)コミュファスピードテスト
2)FAST.COM
4.PC横
PCの真横、ホームゲートウェイまでの距離は5mくらい。
1)コミュファスピードテスト
2)FAST.COM
まとめ
1 メッシュWi-Fiの測定結果
BUFFALOメッシュWi-Fi機の設置と測定値の一覧。
【Commufa Speed Test/FAST.COM 一覧表】
未接続 | HGW横 | 1F中間 | 2F奥 | PC横 | |
ダウンロード | 859/860 | 813/810 | 874/880 | 815/800 | 842/820 |
アップロード | 910/770 | 1048/860 | 1014/880 | 842/770 | 856/850 |
Ping値 | 4.90/5.0 | 4.90/9.0 | 6.10/6.0 | 5.90/5.0 | 4.40/6.0 |
Jitter値 | 2.42/ | 3.26/ | 2.64/ | 3.45/ | 4.56/ |
※20~30回の平均値(単位Mbps)
※HGWはホームゲートウェイF5648
※測定時間はAM3時またはPM3時頃(比較的安定していた時間帯)
一番良い数値が出たのは、ホームゲートウェイとPCの中間位置にメッシュWi-Fi機を置いたとき。
逆に一番悪い数値が出たのは、ホームゲートウェイから遠い位置にメッシュWi-Fi機を置いたとき。
メッシュWi-Fi機を中間位置に置いたことで、ホームゲートウェイ機のみよりダウンロード値アップロード値ともに11%ほど上がっている。
と言っても、770台と880台の差は11.5%程。
100~200Mbpsくらいの振れ幅は当たり前の中では誤差の範囲と言えなくもない。
2 メッシュWi-Fiの感想
メッシュWi-Fiネットワークはルータ台数が多いほど安定し、電波状況が悪い遠い部屋があるような環境ほど恩恵を受けることができると言われている。
うちの様な狭小工作部屋には2台にしても大きな変化はなく、レンタル代や電気代を使わなくてもホームゲートウェイ1台のみで十分かなというのが正直な感想だった。
また親機と子機2台だけの実験だったが、数か所4~5台体制ならもっと変わるのか、あるいは別メーカーの機種ならどうだったか、という興味は残る。
3 メッシュWi-Fiの無有
部屋の間取りや機器の場所などの環境で大きく変わるWi-Fi環境。
このメッシュWi-Fiメニューはオプション加入キャンペーン対象であったが、還元金がある代わりに最低利用期間の6か月経たないと解約ができない縛りがあった。
なので今回の結果をふまえ自分はきっちち6か月後に解約させてもらった。
2か月めまで無料でも3か月め~6か月までの利用料が発生してしまったが、少額でレンタル試用ができたことは良かったのかなと思う。
光回線を導入の際にメッシュWi-Fiを検討するなら、各社のキャンペーンを利用してレンタル機を試してみるのもよいと思う。