【インテリア】 太陽光│ソーラーパワー対決 “ドイツ機 vs チャイナ機” 空中戦│感想

模型

空中戦 vs 飛行テスト│ レビュー  

 

前回からのつづき。

 

太陽光で飛ぶ (ECO?)『ソーラープレーン』チャイナ製

VS

太陽光で飛ぶ ECOプレーン『ソーラーフライヤー』ドイツ製

 

今回は条件を揃え、同じFRP製の主翼、LED無しのモデル同士を並べ “ 徹底比較”してみることにする。

 

 

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外観の比較

ドイツ機 = Inpro社 Solar-Plane

全長112mm × 翼長122mm × 高さ47mm。

 

飛行機のみの重さは 37g。

 

台座込みの重さは 289g。

 

中国機 = CHANCS MOTOR社  Solar Powered Airplane

全長112mm × 翼長122mm × 高さ47mm。

 

飛行機のみの重さは 37g。

 

台座込みの重さは 303g。

 

サイズの違い

全長×全幅(翼長)×高さ×重さ、ドイツ機とチャイナ機すべてが一緒だった。

 

ソーラーセルパネル、モーター、配線など、Inpro Solar社とは仕様も部品もいろいろ違っているCHANCS MOTOR社だが、サイズ寸法が同じ、重さまでピタリと同じに仕上げてあるのは、ある意味 すごいコピー力 と言わざるを得ない。

 

台座の比較

1.高さと半径

アルミ製台座の直径はどちらも同じ78mmでこれまた一緒。

しかしピヴォット支柱の高さには違いがある。

 

左) ドイツ機 Fliegerの支柱の高さは166mmH。

)中国機 Airplaneの支柱の高さは210mmH。

2.回転スポークの比較

ステンレス製の回転スポークの長さも違う。

 

(上)ドイツ Fliegerのスポーク回転半径は105mm。

(下)中国 Airplaneのスポーク回転半径は 165mm。

 

※スポーク回転半径=ピヴォット中心軸からスポークの機体固定点までの距離

 

これは憶測であるが、照度実験でっわかるようにドイツ機に比べて中国機はソーラーセルパネルの性能(またはモーターの性能)が劣っている。

 

そのため回転半径を大きくすることとで、モーター回転力=推進力(トルク)の不足分を埋めようとしているのではないか、と想われる。

 

並べたサイズ感

大きさの違いはあっても、この距離では同一製品としか思えないようなソックリ度。

 

支柱の低い手前が ドイツ機。

支柱の高い奥側が中国機。

 

上からの眺め。

 

横面から。

左側がドイツ機、右側が中国機。

 

 

細部の比較

1 主翼

ドイツ機= Solar-Fliegerの主翼。

 

ソーラーセルパネルをFRP成型してある表面は光沢があってピカピカ。

角も丸く滑らか。

 

中国機=SolarPowered Airplaneの主翼。

 

同じくFRP成型だが、光沢感はなく曇った印象。

外周のカット処理もあまりキレイとは言えない。

 

2 尾翼

ドイツ機の尾翼。

約0.6mm厚のアルミ板製。

 

中国機の尾翼。

こちらは0.5mm厚のアルミ板製。

形状と寸法はドイツ機といっしょ。

 

3 裏面

ドイツ機の主翼裏側。

透明度のあるFRPで特有の透け感がある。

ソーラーセルパネルの様子もよく見える。

 

中国機の主翼裏側。

ドイツ機に比べるとFRPの透明度は低く濁った黄色にも見える。

 

4 機首

ドイツ機のプロペラ。

指で曲げればすぐたわむ柔らかい樹脂製。

 

中国機のプロペラ。

こちらも柔らかい樹脂製だが、成型の精度は悪くプロペラが回転するとブレる。

 

5 ランディングギア(着陸脚)

ドイツ機の脚部分。

径2mmのステンレス製。

車輪はゴム(Oリング)リムはアルミ製。

 

中国機の脚部分。

同じく径2mmのステンレス製。

車輪はゴム(Oリング)リムはアルミ製。

 

ほとんど違い無く見えるが、ドイツ機の方がクランク加工(曲げ)部分がシャープな印象を受ける。

 

6 胴体下部

ドイツ機の胴体。

アルミ製で少し光沢のある半艶な表面仕上げ。

胴体下部の穴は、モーター取付けと放熱用のために開けられている。

 

中国機の胴体。

アルミ製だが光沢感のない艶消しの表面仕上げ。

またドイツ製とはモーターの取り付け方が違うので、穴は無い。

 

 

飛行機影の比較

 

飛行姿をイメージして空をバックに並べてみた。

 

左がドイツ機 Solar Flieger、右が中国機 SolarPowered Airplane

 

これをただのオモチャと見るかディスプレイモデルと見るか。

その違いはやはり外観の完成度と印象で違ってくる。

 

そう記してあるわけでは無いが、中国機は言わば「太陽光で動くオモチャ」的な理科の実験キットのような雑な出来なのである。

 

対してドイツ機の方は、飾っても(そこそこ)美しいディスプレイモデルを意識している仕上がり。

 

いわばドイツらしい、しっかりした堅実な印象である。

 

 

 

ソーラーセルパネル性能の比較

1 モーター回転の照度

明るい窓辺、同じ照度下での実験。ドイツ機の方は1700ルクスあたりからプロペラが回り始める。

チャイナ機の方は7300ルクスになっても回る気配が無い。(下写真)

 

実際には指で初動を補助してやれば5000ルクスくらいでも回転を始めるが、弱々しい。

1700ルクスでも自力で回り始めるドイツ機と比べると性能はかなり劣っている。

 

室内では広く太陽光を得られないので、屋外(ベランダ日陰)に台座を置き2機を比較。

 

2 ドイツ機の飛行 (動画)

薄曇り~薄日のあるベランダ(日陰)で実験。

以前の実験で中国機のプロペラが回らなかった照度 6000ルクスからスタート。

 

手前側のドイツ機はゆっくりと回り始め徐々に速くなっていく様子が判る。

対して奥の中国機はウンともスンとも動かない。

 

3 中国機の飛行(動画)

位置を入れ替え、手前が中国機。

照度8000ルクス前後になるとようやくプロペラが回るが勢いは弱い。

あとプロペラの成型が良くないのでブレて回転しているのも判る。

 

 

まとめ

ディスプレイモデルとして

2020年5月の時点で Inpro Solar-Fliegerの直販価格は 59.99ユーロ(約7000円)、CHANCS MOTOR SOLAR-AIRPLANEの直販価格は 39.99USドル(約4300円)である。

日本国内に輸入されるとどちらも少し売価は上がる。

 

インプロソーラー アルミエアープレーン スタンドタイプ
太陽光を当てると飛行機が本当に飛んでいってしまいそうなほど、よく回ります。 (Amazon.co.jpより)

 

さてどちらがお勧めか、と聞かれれば確実にInpro Solarの方を推したい。

 

「飾っておきたい」のが大事なポイントである。

 

もちろん値段の差はあるが、精度も性能も仕上げもドイツの方がチャイナを何ランクも上回っている。

 

 

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