【道具 #23】電磁波検知│EMF “デジタルマルチメータ S20” 使い方│感想

道具

電磁波検知EMF マルチメータ S20開封│レビュー   

 

ステイホーム=家の中でできるコトを探りつつ始めた DIY工作室

趣くまま作ったり直したり弄ったりしていく中で、揃えた道具や工具などを紹介。

 

第二十三回は『電磁波検知機能付き 電気マルチメータ』

 

一体どんなものか試してみた。

 

 


電磁波=電気と磁気による電界磁界から発生し空間を伝わる波動


 

 

 

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EMFとは

テレビ│PC│スマホ│冷蔵庫│エアコンなど身の回りのどこにでもある家電製品のほとんどが発生させている「超低周波の電磁波」。

 

頭痛、目疲れ、肩凝りなどに影響するとかしないとかいわれるその「電磁波流量」を計測するのがEMF(=electromagnetic flowmeter)という計測器。

 

購入したのは BSIDEというメーカーのEMFマルチメータS20

ⒸAmazon

 

S20の仕様

  • 9999カウント表示
  • DC0.5~620V/AC1.0~620Vまで計測可
  • 最高精度 ±(0.8%+3)
  • 非接触AC検電  ※LCDゲージとビープ音
  • EMF検出
  • 室温計測 0~50℃
  • Li-Po 800mAh充電池内臓  ※USB-C端子

 

 

 

EMF マルチメータ S20

1  開封

外箱は横97mm×168mm×厚み45mm

 

開封。

 

中にはセミハードケース。

 

ケースファスナーを開くと本体とテストリード、取扱説明書が入っている。

 

2  付属品

左から ダークグレー色のハードケース、本体、説明書。

そして充電用のUSB-A↔USB-Cケーブルとテストリード。

 

乾電池は付属していない。

 

テストリード1組。

 

USBケーブルType-C。

 

3  取扱説明書

説明書は蛇腹折り。

 

片面が中国語、もう片面が英語で日本語表記は無し。

 

英語表記の取説面。

 

4  概観

1.カバー付き外観

正面から。

標準でプラスチックの薄いカバーがついている。

 

写真⇩出荷時養生フィルムを貼ったままの状態

 

背面。

左上にLEDライトがついている。

 

特に模様もロゴもなく素っ気ないほどシンプルなカバー面。

立てスタンドは無い。

 

側面。

左側の下部には3つの押しボタンがある。

 

左から FUNCTION│抵抗値モード│LED点灯(HOLD兼用)。

 

右側には何もない。

 

トップ側。

赤いスイッチが電源ON/OFF。

 

ボトム側。

テストリードを挿し込むコネクタ穴が2つ。

 

2.カバーなし外観

カバーを外してみる。

 

スマホのカバーケース同様、はめ込んであるだけ。

 

カバーを外した正面。

 

背面。

 

カバーを外すとボトム中央にUSB-TypeCの端子が現れる。

 

充電する場合はカバーを外さないといけない仕様。

 

カバーが無いとスッキリしてパっと見スマートフォン。

 

しかしタッチパネルではなく、画面に触れてもなんにもならない。

 

5  サイズと重さ

1.カバー付きの大きさ

カバー付きの縦長さは146mm× 横幅は72mm。

 

厚みは18mm。

 

重さは142g。

 

2.カバー無しの大きさ

カバー無しの縦長さは143mm× 横幅は69mm。  ※ボタン含む

 

厚みは16mm。

 

重さは120g。

 

3.付属品

テストリード1組の重さは53g。

 

 

S20 使用方法

1  充電

このS20はリポ充電池を内蔵しているので他社テスターのように乾電池は必要ない

 

開封後なのでまずは充電。

充電中は赤いLEDが点灯する・

 

USBケーブルがTypeC仕様なので便利。

micro-Bとか裏表のある端子は面倒なのでこの点は〇。

 

2  電源スイッチ

ON/OFFスイッチはトップにある赤いプッシュボタン。

 

約2秒長押しすると電源が入り、ディスプレイが全表示した後、初期モード「Auto」の待機状態となる。

 

起動時間はおよそ1秒。

 

同時に現在の室温(本体内で計測)を表示。

 

3  テストケーブル

付属のテストケーブルは成型のバリが残っている。あまり良くない品質。

 

検針プローブ側にはキャップがついているが、マルチメータ側コネクタには無し。

 

プラグジャックは2口のみ。

 

一般的な4mmバナナプラグ対応ではなく2mm仕様になっている。

 

4  計測

1.乾電池の電圧

単三乾電池2本を直列にして、電圧を測ってみる。

 

電池ボックスは前回同様、タミヤ工作シリーズのものを使用。

 

このマルチメータのジャックは特殊な2mm形状になっている。

なので、テストリードに継ぎ足して“ワニ口クリップ”化できるパーツを使用。

 

写真⇩ SANWAクリップアダプタCL-14

 

さっそく電圧を計測。

 

マルチメータの電源を入れると「Auto」待機状態。

 

電池ボックスのスイッチを入れて計測。

 

順方向の電圧は「3.278V」

 

反対の逆方向電圧は「-3.281V」。

 

2.直流安定化電源の電圧

パワーサプライP200を使用し、12V出力の電圧を測ってみる。

 

テストリード赤黒とパワーケーブル赤黒を接続。

 

P200の電源供給スイッチ(右ジョグダイアル)を押して12Vを流す。

 

計測結果「12.10V」。

 

3.コンデンサの容量

「220μF」のコンデンサ(キャパシタ)の静電容量を計測する。

 

「Auto」表示のままでは静電容量は計れない。

 

左側面の真ん中の“モード切替ボタン”を押して静電容量モード「┫┣」に変更。

 

ディスプレイ表示が「0.0μF」になっていることを確認。

 

コンデンサをテストリード(ワニ口付き)で計測すると「224.7μF」となった。

 

4.抵抗値

510Ω(緑茶茶金)の抵抗を計測する。

 

電圧値と抵抗値だけは「Auto」で計測できる。

 

なのでモード切替ボタンの操作は無く、「Auto」表示のままで計測。

 

ワニ口クリップで抵抗を挟むと瞬時に計測結果が表示される。

 

ここは速い。

 

 

5.発光ダイオード

(1)電圧

赤色発光ダイオードの電圧を計測してみる。

 

今回は“ブレッドボード”と“2Φソケットジャンプワイヤ”を使用。

 

Auto」のままではダイオードを計測してくれない。

 

左側面の“FUNC”ボタンを押してダイオード計測モード「▶ꡲ」にする。

 

計測結果は「2.027V]。

 

(2)電流

ダイオードの電流値を計れないかを試してみた。

 

しかし元から電流値は計れないというマルチメータらしからぬ仕様。

やっぱり計れなかった。

 

写真⇩ 無反応

 

6.導通チェック

焼け💩で導通機能をチェック。

 

これは普通に即反応したが、ビープ音が喧ましい。

 

あまりにウルサイので計ってみたら、20cmの距離で80.0dBだった。

※ピーク値

 

7.電磁波

最後はこのモデルの要、いよいよ電磁波を計測。

 

左側面の“FUNC”ボタンを押して「EMF」モードにする。

「Auto」からだと4回ボタンを押すことになる。

 

EMFモードの待機画面。

放射能みたいなマークが出てくる。

 

計測法はいたってシンプル。

電磁波がありそうな機器に近づけるだけ、らしい。

 

(1)スマートフォン

まずは身近なスマートフォン。

 

15cmくらい離れた状態ではEMFは反応しない。

 

5cmより近くなるとサークルゲージに水色の目盛がチラチラ現れ始めた。

 

さらに近づけると黄色の目盛が増え「ピーピーピー」と間欠音が鳴り始めた。

 

しかし数字での表示はなにも無く、ただ鳴るだけ。

 

(2)PD充電器

最近購入したGaN半導体の充電器でテスト。

 

2.5cmほどでは反応が無い。

 

1cmほど近づけたら急にアラームが鳴り出した。

 

(3)乾電池

これはほとんど反応をしない。

 

ときどき青色バーがチラつく程度。

 

(4)PC

デスクトップPCに近づけてみた。

 

ゲージはMaxの赤色。

ピーーーーー」とう連続アラームが鳴り響いた。

 

(5)シーリングライト

LEDの天井電灯。

 

10cmくらいの距離で黄色アラームだった。

 

いろいろ他の家電にも近づけてみて判ったこと。

 

EMFが反応しない(=電磁波が無い)家電は1つもない、ということである。

当たり前なので、言い換えればちゃんと反応しているということにもなる。

 

というか、電磁波が出てるのは承知なので、せめて数値的に読み取れる機能でもあればよいのだが・・・マークの3色ゲージが点灯するだけだった。

 

5  懐中電灯

おまけに懐中電灯機能。

 

本体電源オンの状態で、左側面下の“ライト”ボタンを2秒以上押すと点灯。

 

この“ライト”ボタンは“HOLD”機能と兼用。

 

即押しだと計測値をホールド表示し、長押しだとLEDライト点灯になる。

消灯も2秒の長押し。

 

 

 

 

まとめ

使用感

良いところ 

1)ディスプレイが大きくカラフル

2)外観がスマートフォンのようなデザイン

3)軽量120g

4)充電式なので乾電池要らず (これは便利)

 

良くないところ

1)EMFゲージのデザインが最高にダサい

2)完全にスマホを意識したデザインだがタッチパネルじゃない

3)テスターのくせに電流値が計れない

4)精度が低い ±(0.8%+3)

5)ビープ音がうるさい しかも音量を変えられない

6)EMFが意味不

7)全体的にオモチャ感が漂っている

 

まとめ感想

このEMF検知機能、いったいどう使えばよいのだろう。

 

EMFアラームが鳴らない距離まで離れれていればOKなのか?

EMFアラームが鳴らなければ人体に影響ないと言えるのか?

 

EMFとは電磁波流量計のことらしいが、ただ青~黄~赤のバーグラフが動くだけで“数値”を示してはくれない。

これでは電磁波”レベル”を比べられないし判断のしようもない。

 

動いてる家電ならほとんど電磁波は発生しているらしいので、逆に考えれば、このS20を近づけてアラームが鳴れば「通電してる」テスターにできるという事か??

 

電流値も測れないし、精度も悪いし。

このモデルS20の一番のウリであるはずの“EMF”の精度も不明。

 

もし使える場面があるとすれば・・・

 

動いているのか通電してるのか全くわからないブラックボックス的なものを、外から電磁波を調べてみる?的なことになら使えるかも知れない。

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