Bluetooth『HIOKI マルチメータ DT4261』開封│レビュー
工作室に揃えつつある道具を紹介する第三十一回め。
今回は同じくHIOKIの『デジタルマルチメータ DT4261』。
DT4261は2021年発売のモデル。
過去機種で足りなかった機能なども加えられているとのことで検証してみた。
HIOKI DT4261 仕様
HIOKIのハンディ型デジタルマルチメータDT4200シリーズ。
60000カウントのDT4281~2やスタンダードなDT4252~6などがあるが、DT4261は防塵・防水やBluetooth通信など備えた中堅?モデル。
特徴
- 直流電圧の確度 ±0.15%rdg,±2dgt
- 高電圧対応 CAT III 1000V, CAT IV 600V
- 大きくなった液晶画面
- Bluetooth通信 ※Z3210装着時
- ヒューズの断線チェックを自動
- テストリード誤挿入の端子シャッター
- 保護キャップ一体型テストリード付属
- 防水防塵
仕様
HIOKI DT4261 概観
1 開封
大きさは(約)幅132mm×縦234mm×厚65mm。
左下に「MADE IN JAPAN」の文字。
表も裏も全て英語表記になっている外箱。
2 付属品
左から…本体、テストリードと単3電池×3本、取扱説明書。
一番右は、セットパックになっている無線アダプタのZ3210。
取扱説明書の他に『使用上の注意』が1枚。
蛇腹折りで9か国語で記載。 ※EN/ES/FR/DE/IT/CN/TW/KO/JA
テストリードはL9300品番。
ピン保護キャップが一体になったタイプ。
付属の単3アルカリ電池はTOSHIBA。
3 取扱説明書
説明書はもちろん日本語で、約140ページある。
4 外観
1.マルチメータ本体
正面から。
HIOKIカラーの青いカバー(ホルスタ)がついている。
他のDT425x系とは違う、中央がややくびれた様なシルエットをしている。
背面。
立てかけスタンドがついている。
約45度開き、立てるとこんな感じ。
側面には特に何もない。
背面上部。
PCと接続するためのUSB通信パッケージDT4900-01を装着するポートがある。
防塵防水仕様のため、ホルスタ・カバーはしっかりボルト固定されいる。
他のDT425x系のように簡単には外せない構造。
2.テストリード端子ジャック
下部にはテストリードを挿す端子が3つ。
黒色リードは常に中央のCOM端子だが、赤色リードは「V」「Ω」などは右端の赤+端子、「A」アンペアは左端の赤+端子になる。
DT4261には、赤色リードの誤挿入を防ぐ❝端子シャッター❞が備わっている。
ロータリースイッチが「電圧 V」「抵抗 Ω」「静電量 ┫┣」などにある時、テストリードを挿す左側ジャック「A」(写真⇩矢印)はシャッターが閉じ、
ロータリースイッチが「電流 AまたはAUTOA」にある時、テストリードを挿す右側ジャック「V Ω ┫┣ ほか」はシャッターが閉じる、という仕組み。
3.テストリード
付属品はL9300品番のテストリード。
先端ピン保護カバーが本体と一体になっていているタイプ。
先端のガード部分を回して、ロック↔アンロックする。
先端から見て、左に回してアンロック。
キャップ部分をスライドさせると先端ピンが長く露出。
今度は右に回すとロックがかかる。
保護キャップを外さない一体型なので、紛失防止になる工夫がGOOD。
マルチメータ側のプラグは従来タイプ。
ジャック端子に挿し込む時は保護キャップを外す。
このキャップ一体式テストリードは別売もされている。
5 サイズと重さ
1.マルチメータ本体
横幅は87mm、縦は184mm(約)。
厚みは約46mm。
ホルスタ(青いカバー)付きの重さは約412g。 ※電池なし
電池を加えると486g。
2.テストリード
長さはリード線部分のみで約99cm。
ケーブル径は3.6mmΦ。
テストリード2本の重さは約77g。 ※保護キャップ付き
6 オプション
1.ケース C0202
DT425xシリーズ共用の携帯ケースがDT4261にも使用できるとのこと。
1)外観
開閉はファスナー式。
ダブルファスナーが奥まで渡っているので、フタを大きく開閉できる。
中にはメッシュの落下防止ネット。
大きさは柔らかくて測りにくいが、およそW145×H215mm。
厚みは約70mm。
重さは252g。
2)使い方
本体とテストリードを入れて落下防止のネットをマジックテープで止めるだけ。
中仕切り板もマジックテープ留めなので、
外したり、
位置を変えて、本体とテストリードを収納することもできる。
仕切り板の側面にはゴムバンドも備わっている。
持ち出す予定がなく、机上で使うだけなら落下防止ネットは邪魔くさい。
底に押し込んでその上に収納しておけば、フタをあけてすぐアクセスできる。
このソフトケース、保護目的には十分だがちょっと残念な点もある。
ストラップが固定(縫製)されていて、外すことも長さを変えることもできない。
あと、日本製ではない。
3)参考までに
現状ではこのソフトタイプのみで、ハードケースは販売されていない。
試しにDT425x系用のハードケースC0201に入れてみたが、一回り大きいDT4261は収納が難しい。
2.ワイヤレスアダプタ
Bluetooth通信をするためのアダプタZ3210。
単品で買うと約1万もするが、初めからセットになっているDT4216-90を購入すればちょっとだけお得になっている。
簡単な説明書。詳しくはWEBへ。
Bluetoothアダプタ本体。
USB端子のホコリ除けキャップの様な、幅15mmの小さなパーツ。
取り付けは後ほど。
3.保護フィルム
別途、保護フィルムを用意した。
ELECOMの3.2インチ用ガラスフィルム。
液晶の窓は58×40mmだが、その周りの黒い枠も保護したい。
出来れば67mm×55mm(=対角3.4インチくらい)のフィルムが欲しいのだが、そんな都合のいい既製品はないので3.2インチ用(67×44.5mm)で我慢する。
ELECOMのガラス製フィルム(といっても固い板)は安価なのでよく使う。
実際に貼る前に仮置きして位置を確認。
ほんとは上下にはもっと面積が欲しいところ。
付属のクリーニングクロスで拭き掃除。
エアダスターも吹きまくる。
養生フィルムを剥がす瞬間は、埃が入らないよう細心の注意をする。
ちょっと左寄りになってしまったがOK。
DT4261 使用準備
1 電池ボックス
本体裏の立てかけスタンド奥に、電池ボックスがある。
2か所の固定ツメがあるので硬貨などで緩めて外す。
プラス(+)ビスではないのでドライバ要らず、でもコインなどは必要。
スタンドと電池ボックス蓋は一体になって外れる (写真右)。
ちなみに、裏蓋の外周には防水パッキン(白色)が一周している。
電池は単3アルカリ乾電池×3本。
TOSHIBA製が付属していたが、ここはいつものEVOLTAを投入。
元通り蓋をはめて固定しておく。
2 電源オン
マルチメータには電源をON/OFFする独立したスイッチはない。
「OFF」位置からロータリースイッチを回せば、それで電源オンになる。
「AUTOA」測定モードに回してみた様子。
その状態でバックライトを点けてみた。
3 ワイヤレスアダプタ
Bluetooth通信用のアダプタZ3210を取り付ける。
電池ボックス蓋を開けると、電池トレイの上にそのポートがある。
ゴムの保護キャップがはまっているので外して、
Z3210を挿し込む。
元通り蓋を閉めたら液晶画面で確認。
電源オン状態で、画面左上に「📱))」マークがあれば正常に機能している。
4 操作キーと表示
以下、取扱説明書からの抜粋。
1.操作キー
2.ロータリースイッチ
3.測定端子ジャック
4.表示
準備編はここまで。
計測テストは ➡ 後日。