USB Type-C『マルチメータ TC66C』Bluetooth│アプリ│レビュー
前回の『マルチメータ TC66C』簡単ガイド#1 の続き。
今回は”Bluetooth通信するスマートフォン用アプリ”と”USB micro-Bで有線通信するPC用アプリ”の2つを試してみる。
Bluetooth (無線)
スマートフォン用アプリ
TC66Cのデータをスマートフォンでモニターできるアプリを使ってみる。
製品名のTC66CでGoogle Playを検索。
見つけたアプリをダウンロード&インストールする。
インストール後アイコンをタップした最初の画面。
メディアファイル、位置情報などの「ON」を求められる。
Bluetooth 接続
TC66Cの電源を入れる。(何か電源元に挿す)
TC66C側のSETTINGで Bluetooth「ON」になっていることを確認。
スマートフォン側も Bluetooth「オン」になっていることを確認。
スキャンを開始すると「位置情報へのアクセス許可」を求められる。
関係あるのかと思いながら許可するとこの画面になるので「接続」。
1秒かからず繋がってモニタ画面になる。
カラフルで見やすい文字表示。
TC66C-A モニタ画面
GoPro用バッテリーをテスト充電しながら、モニタされる様子を見てみる。
1.ディスプレイ内容
TC66C本体の表示とアプリモニターの表示はリンクされていて刻々と変化する。
(スマホへの時差は約1秒ある)
上段 電圧&電流 のグラフ。
中段1 電圧/電流/電力の数値
中段2 端子電圧/抵抗/温度(基板上)
下段 累積電流量と電力を表示。
電圧は約5.1Vで一定 (緑色の線)。
電流は 初め1.87V~0.05Vまで変化しているのがわかる (赤色の線)
電圧と電流のグラフ表示は変化が判りやすい。
またグラフ上でピンチアウト/イン操作すると、グラフを拡大/縮小できる。
他にも何かできないか試してみたが何も起こらなかった。
右上にある[シェア]をクリックしたら「この操作を実行できるアプリはありません」と言われた。
2.TC66Cを操作
おまけ機能として、アプリ下 ⇦ ⇨ボタンでTC66Cの画面を切り替えられる。
⇦ ⇨ は本体にある K1 K2 スイッチの1クリックと同じ動作。
ただし、長押ししても設定画面モード入などの反応はしない。
例えば真ん中の🔁 を押すとTC66Cの画面の上下が反転する。
スマホアプリ側からTC66C本体を操作できるのは、この画面の切り替えだけ。
データの保存など他の操作は何もできない。
スマホ画面でも確認できる、というだけのアプリのようである。
USB (有線)
PC用アプリ
TC66Cのデータをパソコンで監視したり保存できるアプリを使ってみる。
またTC66C本体のファームウエアのチェックもパソコン経由で行える。
PC用アプリは製造元のサイトまたは外部リンクからダウンロードする。
RuiDengテクノロジーは ⇒ こちら。
外部サイトは ⇒ こちら。
ダウンロードされるファイルは「RuiDengUSBMeter.zip」。
zip解凍すると(指定した場所に)フォルダが作られる。
中身は以下の通り。
この中で「RuiDengUSMNeter.exe」がPC用のアプリ。
実行すると下記ウインドウが出る。
ファームウエア 準備
まず、ファームウエア更新チェックをしてみる。
更新関連はPC経由のみで可能。
スマホ(Bluetooth)アプリでは出来ない。
1.USB microB端子のON/OFF
ファームウェアのインストール前に、USB-microB端子を有効にする。
[SETTING]内に入り、K1スイッチで[USB CONNECT]を「ON」にする。
2.USB-microBケーブルの接続
PCへの接続には USB-A ↔ USB-microB ケーブルが別途必要になる。
PCとのリンクには本体下部にある”USB microB”ポートを使う。
ファームウエアを更新する場合のみ、TC66CのK1スイッチを押したままUSBケーブルをPCに接続する。
すると「BootLoader」が表示されるので確認。
そのままPCアプリに戻る。
接続OKだと、左上のインジケータが[Device inserted]に変わる。
この時点では有線接続のみ、ソストウエア上は未接続なので計測データは白紙。
ファームウエア 実行
PCとリンクされるとファームウエア更新チェック自動的に始まる。
(現在のバージョンが古い場合のみ)
現バージョンが「Current 1.12」、最新版が「New 1.17」であることが判る。
つまり更新可能であるということ。
写真下⇩中央ポップアップ
ファームウエアを更新するので[Update now]をクリック。
数秒でダウンロード完了。
そのまま待っているとTC66Cが再起動し[Firmware Version]が最新の「1.17」に変わる。
これでアップデートは完了。
ウインドウを閉じてもOK。
もしもファームウエア更新の自動チェックがされない場合、メニューバーにある[Fireware Update]からも実行できる。
有線接続
急速充電器PC133からPCへ、USB-TypeCポート経由の給電をチェックしてみる。
データ通信用のmicroBケーブルはそのまま保持。
充電するためのUSB-TypeCケーブルを別に用意してモニタリング開始。
USB-TypeCケーブルをPCのポートに挿し込んでから、
ウインドウ内の[Connect]をクリック。
PCウインドウ モニタ画面
1.ディスプレイ内容
① 左列
Voltage (電圧)
Current (電流)
Power (電力)
Resis (抵抗)
Temperature (温度)
②グラフ
縦軸が計測値 (VまたはA)、横軸が経過時間。
緑色が電圧値、青色が電流値。
③中段1
D+/D−端子電圧
④中段2
Group0の累積電気容量/電力
Group1の累積電気容量/電力
⑤下段
TC66Cの画面操作 ※下記参照
2.TC66Cを操作
画面下段⑤にある[Previous Page][Rotate Screen][Next Page]ボタンで、TC66Cの表示画面を切り替えられる。
本体にある K1 K2 スイッチの1クリックの代用で、上記スマホ用アプリ内にもあった機能と同じ。
やはり画面を切り替えるだけで、その他の操作は何も出来なかった。
3.計測データの保存
マウス操作(右クリック)でコンテキストメニューが出る。
出来ることは3つ。
1)Clearance Curve
グラフ曲線をクリアする。
2)Export Data to Thumbnails
クリック時の画像を保存する。
写真⇧保存されたjpegデータの例
3)Export Data to Excel
クリック時のデータ値をExcel形式で保存する。
写真⇧ 保存されたExcelデータの例
まとめ
使用感
スマホ用『TC66C-A』とPC用『RuiDeng USBMeter』をテストした感想。
TC66C-A (スマートフォン)
- カラフルで視認しやすいデザイン
- Bluertoothで計測場所から離れて監視できるのが良い
- Blutoothの接続は割とカンタン
- グラフ部分のみ拡大縮小できる(ピンチ操作)
- グラフカーブの現状は判りやすいが…過去の数値は読めない ×
- データを保存したりする機能は無し ×
RuiDeng USB meter (PC)
- シンプル簡素なデザイン
- グラフ部分のみスクリーンショット
- 「Real Time Curve」と「Offline Data」をExcelデータ保存できる
- マウスロールでグラフ倍率を拡大縮小できる
- 拡大しても過去のグラフの数値は読めない ×
- ウインドウのサイズが固定され変えられない ×
まとめ感想
個人的には無線Bluetoothモニターが使えそうな機能。
ただ、せっかくのBluetoothなのにスマホ専用、PCとはBluetooth通信できない。
そこがすごく残念。
有線接続できるだけマシかも知れないが、実際に使う場面はあまりなさそう。
Excel書き出しもたぶん使わない。
PCへの接続やデータ転送もBluetoothだったら更に使えると思う。
それでもこの小型サイズは持ち運びもしやすく◎。
普通に充電圧/充電流をチェックするのには十分な機能を備えている。
精度はあまり良くないとの噂もあるが、USB-TypeC機器のチェックに1台持っていればある程度の目安には出来ると思う。